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稗粒腫

稗粒腫とは

稗粒腫(はいりゅうしゅ・ひりゅうしゅ)は、皮膚の浅いところにできる小さな袋状のできもので、中には角質(ケラチン)がたまっています。いわゆる「脂肪のかたまり」というより、白くて小さな角質の粒のように見える良性の病変です。
顔にできやすく、特に
まぶたや目のまわり、頬によくみられます。 

新生児にもよくみられるありふれた皮膚変化ですが、大人にもみられます。
乳児の稗粒腫は自然に軽快することがありますが、成人の稗粒腫は自然には消えにくいのが特徴です。 

主な症状

稗粒腫は、1〜2mmほどの白色〜黄白色の小さくて硬いブツブツとしてみられます。
多くは痛みやかゆみを伴わず、触るとやや硬く、皮膚の表面近くにぽつっと盛り上がって見えます。
目立つ場所にできやすいため、症状そのものよりも
見た目が気になるという理由で受診されることが少なくありません。 

できやすい部位は、まぶた、目の下、頬、額などの顔面です。
ひとつだけのこともあれば、複数がまとまって見られることもあります。

原因

稗粒腫は、皮膚の浅い部分に角質がたまってできる小さな嚢胞です。
はっきりしたきっかけがなく生じることもありますが、
やけど、擦り傷、皮膚のこすれ、処置後、皮膚が治る過程で生じるタイプもあります。 

新生児にみられる稗粒腫は珍しいものではなく、顔面に生じて自然に目立たなくなっていくことが多いです。
一方で、成人では数か月以上残ることもあり、見た目の問題から治療を希望されることがあります。

検査および診断

多くの場合、診断は見た目と触った感じで行います。
稗粒腫には特徴的な所見があるため、通常は診察で診断できます。 

ただし、見た目が似た病変もあるため、必要に応じて慎重に見極めます。
稗粒腫と区別が必要なものとしては、
面皰(白ニキビ)、汗管腫、黄色腫、ほかの小さな嚢胞などがあります。
まれに典型的でない場合には、皮膚生検が検討されることもあります。

治療

新生児の稗粒腫は、自然に軽快することが多いため、通常は経過をみます。
一方、成人の稗粒腫は自然には消えにくく、見た目が気になる場合には治療を行います。 

治療は、細い針や小さな刃で表面にごく小さな穴をあけ、中の角質を押し出して取り除く方法が基本です。
この手技は「稗粒腫摘除」として保険適用で治療可能です。

診断の注意点

目のまわりの白いブツブツは、すべてが稗粒腫とは限りません。汗管腫、白ニキビ、黄色腫、その他の小さな腫瘍や嚢胞が紛れていることがあるため、自己判断だけで決めつけないことが大切です。 

また、稗粒腫は良性の病変ですが、数が増える、典型的でない、赤みや炎症を伴うような場合には、ほかの病変との区別が必要になることがあります。特に目元は皮膚が薄くデリケートなため、診察のうえで治療方針を決めるのが安心です。

日常生活で気をつけたいこと

稗粒腫には明確な予防法があるわけではありませんが、外傷や皮膚が治る過程で生じるタイプもあるため、目のまわりを強くこすりすぎないことは大切です。 

また、目元の白いブツブツには似た病変もあるため、自分で針を刺したり無理に押し出そうとせず、気になる場合は皮膚科で相談するのが安心です。
特に目の近くは自己処置を控え、診断を受けることをおすすめします。

当院の治療

当院では、まずその白いブツブツが本当に稗粒腫なのかを丁寧に診察し、汗管腫や面皰などの似た病変と見分けたうえで治療方針をご提案します。 

稗粒腫であることが確認でき、見た目が気になる場合には、細い器具で小さく開けて内容物を摘除する処置を行います。
目のまわりはデリケートな部位のため、部位や大きさ、数をみながら無理のない方法をご相談します。
乳児の稗粒腫では、自然に軽快する可能性も踏まえて、経過観察をご提案することがあります。

このような場合は早めの受診をおすすめします

目のまわりの白いブツブツがなかなか消えない、数が増えてきた、見た目が気になるという場合は、早めの受診をおすすめします。
成人の稗粒腫は自然には改善しにくく、診断が合っていれば比較的シンプルな処置で対応できることがあります。 

また、稗粒腫かどうか自分では判断しにくい、赤みや炎症がある、別の病気ではないか心配という場合にも、一度皮膚科でご相談ください。
目元には似た病変がいくつかあります。

よくある質問

Q.稗粒腫はニキビですか?
A. 見た目は白ニキビに似ることがありますが、同じではありません。稗粒腫は、皮膚の浅いところに角質がたまった小さな嚢胞です。 

Q.稗粒腫は自然に治りますか?
A. 乳児では自然に軽快することがありますが、成人では自然に消えることは少ないとされています。 

Q.悪い病気ではないですか?
A. 稗粒腫そのものは良性です。健康上大きな問題になることは通常ありませんが、見た目が気になる場合や、別の病変との見分けが必要な場合には受診をおすすめします。 

Q.保険で取れますか?
A. 稗粒腫の摘除は、日本皮膚科学会では保険適用で治療可能と案内されています。実際の適応や算定は、部位や状態をみて判断します。 

Q.目のまわりにできても治療できますか?
A. はい。稗粒腫はもともと目のまわりにできやすい病変です。ただし、目元には似た病変もあるため、診断を確認したうえで慎重に治療します。

まとめ

稗粒腫は、目のまわりにできやすい白く小さな良性のできものです。
乳児では自然に改善することがありますが、成人では残りやすく、気になる場合には摘除で対応できることがあります。
見た目が似た病変もあるため、自己判断せず、気になる白いブツブツがあるときは皮膚科へご相談ください。
※本記事は、当院院長が医学的知見と日常診療をもとにまとめています。

院長 水野 謙太

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