イソトレチノイン
イソトレチノイン内服治療
重症ニキビ・繰り返すニキビでお悩みの方へ
ニキビは、思春期だけでなく大人になってからも繰り返すことがあり、赤み・腫れ・痛みを伴う炎症性ニキビや、しこりのようなニキビ、ニキビ跡に悩まされる方も少なくありません。
西新井みずの皮膚科クリニックでは、保険診療による外用薬・内服薬での治療を基本としながら、重症のニキビや、通常の治療で改善が乏しいニキビに対して、自由診療でイソトレチノイン内服治療を行っています。
イソトレチノインは、皮脂分泌を抑え、毛穴のつまりや炎症を改善することで、重症ニキビに効果が期待できる内服薬です。
海外では重症ニキビに対して使用されている薬剤ですが、妊娠中の内服で胎児に重大な影響を及ぼす可能性があるため、医師の管理のもとで慎重に使用する必要があります。
米国皮膚科学会のガイドラインでは、重症ニキビ、瘢痕を残しやすいニキビ、心理社会的負担が大きいニキビ、標準治療で改善しないニキビに対してイソトレチノインが推奨されています。
このような方におすすめです
- 保険診療の塗り薬や飲み薬を続けてもニキビを繰り返す方
- 赤く腫れるニキビ、痛みのあるニキビが多い方
- しこりのようなニキビ、嚢腫性ニキビがある方
- 顔だけでなく、背中や胸のニキビが治りにくい方
- ニキビ跡をこれ以上増やしたくない方
- 長期間ニキビに悩んでおり、根本的な改善を目指したい方
- 皮脂が多く、毛穴づまりやテカリが気になる方
イソトレチノインとは
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体の一種です。
ニキビの原因となる皮脂分泌、毛穴のつまり、炎症に働きかけることで、重症ニキビの改善が期待できます。
ニキビ治療では、まず保険診療の外用薬や抗菌薬、漢方薬などを使用することが一般的です。
しかし、炎症が強いニキビを繰り返す場合や、ニキビ跡を残しやすい場合には、通常の治療だけでは十分な改善が得られないことがあります。
そのような場合に、イソトレチノイン内服を選択肢の一つとしてご提案します。
期待できる効果
イソトレチノイン内服により、以下のような効果が期待できます。
- 皮脂分泌の抑制
- 毛穴づまりの改善
- 炎症性ニキビの減少
- 新しいニキビができにくくなる
- ニキビ跡の予防
- 背中・胸など体のニキビの改善
効果の出方には個人差がありますが、一般的には数週間〜数か月かけて徐々に変化を感じることが多い治療です。
治療開始初期に一時的にニキビが悪化したように見えることもありますが、自己判断で中止せず、診察時にご相談ください。
当院での治療の流れ
- 診察・カウンセリング
まずは現在のニキビの状態、これまでの治療歴、内服中のお薬、妊娠の可能性、既往歴などを確認します。
イソトレチノインが適しているかどうかを診察し、効果だけでなく、副作用や注意点についても説明します。
- 血液検査
イソトレチノインは、肝機能や脂質に影響を及ぼすことがあります。
そのため、当院では安全確認のため、治療開始時および治療中に血液検査を行います。
当院では、2回目の処方時には血液検査を必須としています。
その後の検査頻度は、年齢、内服量、血液検査の結果、症状などを踏まえて医師が判断します。
- 内服開始
当院では、以下の薬剤を取り扱っています。
アクネトレント10mg
アクネトレント20mg
症状の程度、体重、副作用の出方、生活スタイルなどを考慮し、用量を調整します。
- 定期診察
内服中は、乾燥症状、皮膚・粘膜症状、肝機能、脂質異常、気分の変化などを確認しながら治療を継続します。
内服方法
通常、1日1回、または医師の指示に従って内服します。
内服量は、ニキビの重症度、体重、副作用の出方などにより調整します。
自己判断で増量・減量・中止はせず、必ず医師の指示に従ってください。
内服できない方
以下に該当する方は、イソトレチノインを内服できません。
- 妊娠中または、妊娠している可能性がある方、妊娠を希望している方
- 授乳中の方
- イソトレチノインに対してアレルギーのある方
- 医師が不適切と判断した方
イソトレチノインは、妊娠中に内服すると胎児に重大な影響を及ぼす可能性があるため、妊娠中または妊娠の可能性がある方には使用できません。
注意が必要な方
以下に該当する方は、診察時に必ずお申し出ください。
- 肝機能障害を指摘されたことがある方
- 脂質異常症を指摘されたことがある方
- うつ病など精神疾患の既往がある方
- 炎症性腸疾患の既往がある方
- コンタクトレンズを使用している方
- レーザー治療、脱毛、ピーリングなどを予定している方
- 他のビタミンA製剤、サプリメントを使用している方
- テトラサイクリン系抗菌薬を内服中の方
- 他院で処方されている薬がある方
主な副作用・リスク
イソトレチノイン内服中は、皮膚や粘膜の乾燥を中心に、以下のような症状がみられることがあります。
症状の程度には個人差があります。
比較的よくみられる症状
|
乾燥に関する症状 |
皮膚症状 |
その他 |
|---|---|---|
|
口唇の乾燥、皮膚の乾燥、鼻の乾燥、 鼻出血、目の乾燥 |
皮むけ、かゆみ、赤み、 日焼けしやすくなる |
筋肉痛、関節痛 |
口唇や皮膚の乾燥は比較的よくみられます。保湿剤やリップクリームを使用しながら治療を行います。
注意が必要な症状
|
検査で確認するもの |
早めに相談が必要な症状 |
|---|---|
|
肝機能障害、脂質異常 |
強い頭痛、視力の異常・夜間の見えにくさ、気分の落ち込み、 強い腹痛・血便、強い皮疹、アレルギー症状 |
気になる症状がある場合は、自己判断で内服を継続・中止せず、早めに当院へご相談ください
内服中の注意点
- 妊娠中、妊娠の可能性がある場合は内服できません。
- 内服中および内服終了後一定期間は、妊娠を避ける必要があります。
- 授乳中は内服できません。
- 献血は避けてください。
- 乾燥しやすくなるため、保湿をしっかり行ってください。
- 日焼けしやすくなることがあるため、紫外線対策を行ってください。
- 自己判断でビタミンAを含むサプリメントを併用しないでください。
- 他院で治療を受ける場合は、イソトレチノイン内服中であることを伝えてください。
- レーザー、ピーリング、脱毛などを希望される場合は、事前に医師へご相談ください。
女性の方への重要な注意事項
イソトレチノインは、妊娠中に内服すると胎児に重大な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、妊娠中、妊娠している可能性がある方、妊娠を希望している方、授乳中の方は内服できません。
妊娠の可能性がある方には、必要に応じて妊娠反応検査を行います。
また、内服中および内服終了後一定期間は、確実な避妊が必要です。
「妊娠しているかもしれない」「妊娠を希望することになった」などの場合は、内服を中止し、すぐに当院へご連絡ください。
料金
イソトレチノイン内服治療は、自由診療です。
保険適用外のため、診察料・薬剤費・検査料は全額自己負担となります。
|
内容 |
料金(税込) |
|---|---|
|
アクネトレント10mg 30錠 |
9,900円 |
|
アクネトレント20mg 30錠 |
14,300円 |
|
血液検査 |
3,300円 |
|
妊娠反応検査 ※対象者のみ |
1,100円 |
※症状や検査結果により、処方できない場合があります。
※副作用確認のため、診察・血液検査を行いながら治療します。
※2回目の処方時には血液検査を必須としています。
よくある質問
Q,どのようなニキビに向いていますか?
A,赤く腫れるニキビ、痛みのあるニキビ、しこりのようなニキビ、保険診療で改善しにくいニキビ、ニキビ跡を残しやすい方に適しています。
まずは保険診療で対応できるかも含めて診察します。
Q,すぐに効果は出ますか?
A,効果の出方には個人差があります。数週間〜数か月かけて徐々に改善していくことが多いです。
治療初期に一時的に悪化したように見えることもあります。
Q,どのくらいの期間、内服しますか?
A,症状や内服量により異なりますが、数か月単位で継続することが多い治療です。診察時に経過を確認しながら治療期間を相談します。
Q,採血は必要ですか?
A,はい。イソトレチノインは肝機能や脂質に影響することがあるため、当院では血液検査を行いながら安全に治療を進めます。
特に、2回目の処方時には血液検査を必須としています。
Q,妊娠中でも内服できますか?
A,できません。妊娠中、妊娠の可能性がある方、妊娠を希望している方、授乳中の方は内服できません。
Q,乾燥は出ますか?
A,口唇や皮膚の乾燥は比較的よくみられます。リップクリームや保湿剤を使用しながら治療を行います。
乾燥が強い場合は、内服量の調整を検討します。
Q,他のニキビ治療と併用できますか?
A,状態により併用できる治療と避けた方がよい治療があります。
外用薬、抗菌薬、ピーリング、レーザーなどを希望される場合は、医師にご相談ください。
Q,保険は使えますか?
A,イソトレチノイン内服治療は自由診療です。薬剤費、診察料、血液検査料などは保険適用外となります。
未承認医薬品等に関する記載
未承認医薬品等であること
当院で使用するアクネトレントは、イソトレチノインを主成分とする内服薬です。
日本国内において、イソトレチノイン内服薬はニキビ治療薬として薬機法上の承認を受けていません。
入手経路等
当院では、医師の判断のもと、輸入代行業者を通じて入手した医薬品を使用しています。
国内の承認医薬品等の有無
同一成分であるイソトレチノインの内服薬について、日本国内でニキビ治療を適応として承認された医薬品はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
イソトレチノインは、海外では重症ニキビに対する治療薬として使用されています。
一方で、妊娠中の使用により胎児に重大な影響を及ぼす可能性があること、肝機能障害、脂質異常、皮膚・粘膜の乾燥などの副作用が報告されており、医師の管理のもとで慎重に使用する必要があります。
米国FDAの添付文書では、妊娠中の使用は禁忌であり、肝機能や脂質などのモニタリングについても記載されています。
医薬品副作用被害救済制度について
未承認医薬品を使用した治療では、万が一重篤な副作用が生じた場合、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
まとめ
イソトレチノインは、重症ニキビや繰り返すニキビに対して効果が期待できる一方で、妊娠に関する重大な注意点や、肝機能・脂質異常などの副作用に注意が必要な治療です。
西新井みずの皮膚科クリニックでは、皮膚科専門医が診察を行い、血液検査を含めた安全管理のもとでイソトレチノイン内服治療を行っています。
長年ニキビに悩んでいる方、保険診療でなかなか改善しない方、ニキビ跡をこれ以上増やしたくない方は、お気軽にご相談ください。
※本記事は、当院院長が医学的知見と日常診療をもとにまとめています。
院長 水野謙太
